第12回宇宙地球惑星科学フォーラムの詳細

  • 【日時】2/20(金) 15:10-16:40 アドラボ棟-#410
  • 【講演者】尾﨑 和海 (東京科学大学 理学院 地球惑星科学系 准教授)
  • 【題目】理論モデルで探る原生代地球環境の安定性
  • 【要旨】大気海洋系の酸化還元状態は、気候状態や生命進化と密接に結びついており、その安定性や変動性を理解することは、地球環境と生命の共進化を解明する上で重要である。この観点から地球史を俯瞰すると、中期原生代(約18~8億年前)は、その前後の時代と比較して生命進化や環境変動が乏しく、長期間にわたり安定した地球環境が維持された時代として注目される。しかし近年、地球化学データの蓄積により、約16~14億年前にかけて少なくとも3回の一時的(~100万年規模)な大気海洋系の富酸素化イベントが生じた可能性が議論されている。本講演では、原生代地球環境の安定性・変動性について、大気―海洋―地殻間の物質循環を考慮した理論モデルを用いた研究成果を紹介する。特に、原生代の貧酸素環境がどのような条件で形成・維持され得るのか、また中期原生代における富酸素化を示唆する地質記録と整合的な環境擾乱がどのように制約されるのかについて議論する。