第4回宇宙地球惑星科学フォーラムのお知らせ

【第4回宇宙地球惑星科学フォーラム】

  • 日時:2/7(金) 13:15–14:45
  • 場所:駒場Iキャンパス15号館409号室
  • 講演者:宮原 ひろ子(武蔵野美術大学 教養文化・学芸員課程研究室 教授)
  • 題目:銀河宇宙線は気候を変えるのか?:宇宙線雲仮説についての再検証
  • 要旨:太陽活動と気候・気象の変動との間には、数十日から数千年にわたるさまざまな時間スケールで相関が見つかっています。しかしながら、そのメカニズムは未だ解明されていません。太陽活動度が変化しても、日射量は 1W/m² 程度しか変わらないため、それだけでは気温や降水、氷河の拡大・縮小などの太陽活動への応答を説明することができません。いくつかの説が提唱されていますが、その中に、銀河宇宙線が雲の形成を促進しているというものがあり、「スベンスマルク仮説」と呼ばれています。スベンスマルクらは、1997年に、海洋上の低層雲が宇宙線の影響を強く受けているという説を発表しました。ただ、近年の観測では両者の相関が崩れてきており、否定されつつあります。本講演では、宇宙線が影響しているとすれば、どの地域の、どういった種類の雲なのかを再検証した結果をご紹介します。