Background領域の最大値として採用した は、 を仮定して に相当する。これはノイズレベルのおよそ10倍にあたる。これを補正するため、 を仮定し、 に下駄をはかせ、[CII] 絶対強度を見積もった。
下駄の見積は、以下の方法で行った。
まず、§と同様に、background領域の の値を1次フィットすることにより、下駄のもととなるFIR continuumの強度を見積もる。以後これを と呼ぶ。 の分布を図に示す。
[CII] の絶対強度は、background領域内で、 と表されると仮定する。Background領域で と の相関が最良となるよう、係数αの値を決定する。ここで相関を最良にするとは、
が、十分な精度で成り立つよう係数αを決定することを意味する。
見積の結果、
が得られた。相関の分散は、BICEのシステムノイズレベルのおよそ2倍にあたる。従ってCygnus X 領域に於いては、相関からの誤差が のノイズレベルと考えられる。