4 観測

我々は、以上に記述した気球望遠鏡システムの初観測を、今年秋季、三陸気球観測所に於て行うことを予定している。 現在この為の製作作業を、急ピッチで行っている所である。

その際の観測対象は、星間空間に漂う塵粒子(直径 0.1 程度)が、近傍の若い星々からの輻射で加熱されて発する、遠赤外線連続波である。 この観測から、我々の天の川銀河中に於ける星形成活動の大局的且つ詳細な分布を、明らかに出来ると考える。 更に今後、BICEにも搭載したファブリ・ペロー型分光器(中川他、本収録参照)を搭載することにより、遠赤外線波長帯に存在する天文学的に重要な各種スペクトル線(158 線、122, 205 線)の観測も、併せて行っていく計画である(芝井他、平成7年度大気球シンポジウム収録参照)。


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