4 まとめ

本稿では、小宮山ら[1]が開発した量子ドットを用いた遠赤外線検出器について、その特徴を紹介し、今後考えられる開発内容を考察した。

この検出器は遠赤外線のフォトンカウントが可能である点が最大の特徴であり、既存の検出器を大きく上回る感度を持つ。

一方でその動作には極低温(<150mK)、強磁場(数T)環境が必要であり、これを飛翔体環境下で実現するには一定の技術開発が必要と予想される。

検出器のもうひとつの特徴として、検出波長の調整が可能であり、R〜100程度の波長分解能を本来的に持つ事があげられる。

この特徴は分光観測には有利であるが、一方で広い波長範囲の観測をする場合には、観測方法に何らかの工夫が必要となる。

以上の特徴を備えた検出器であるが、その感度の高さに依る利得は非常に大きい。 実用化へ向けての具体的開発をする意味は大きいと考える。


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