1 共通機器部

 

気球望遠鏡が天体からの遠赤外線の観測に有用である理由の第一は、遠赤外線の地球大気による吸収の軽減であることは言うまでもない。 しかしもう一つ重要な点は、その製作期間が概ね1年未満と短いことに原因する、新しい観測手段への即応性にある。 遠赤外線の分野では現在検出器の製作技術の向上が著しく(§3参照)、新しく開発した検出器を、短い準備期間で観測に実用する小回りの良さが要求されている。 この点で、準備期間の長い衛星搭載型の望遠鏡と比較して、気球望遠鏡の利得は大きい。 この利得をより活かす為、我々は、今回製作するシステムは、多様な検出器システムに対応できる汎用型とすることを目指している。

共通機器部には、以下の各機能が割り当てられる。

尚、コマンド、データの地上との送受信は、気球工学による送受信システムを用いる。




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