新気球赤外線望遠鏡計画III

東大教養 土井靖生
宇宙研 奥田治之、村上浩、中川貴雄
川田光伸、金田英宏、成田正直
名大理 芝井広、有村成功
東大理 巻内慎一郎
通信総研 奥村健市

要旨

我々赤外グループの新しい気球望遠鏡は、平成10年度春季の初フライトの為、現在製作の最終段階にある。 本稿では、その望遠鏡の概要と、製作の現状を報告する。

望遠鏡主鏡は、口径50cmを有し、波長100〜200 の遠赤外線に対して、1'-2'の空間分解能を達成する。 今回の観測では、この望遠鏡に、我々の開発した二次元アレー検出器を搭載し、170 帯の遠赤外線continuumを、高い空間分解能で、且つ凡そ10度×10度のかなり広い領域に渡って、マッピング観測を行う。

 

 

観測装置外寸 1.8m × 1.6m × 3.0m (縦×横×高さ)
観測装置総重量 400kg (バラスト含まず)
望遠鏡口径 50cm (軸外し光学系)
検出器 4×8素子2次元アレー
(真空容器中で、液体ヘリウムにより冷却)
空間分解能 2' ×2' (1ピクセル当り)
観測のねらい 銀河系内星間物質の広域観測
系外銀河の星形成活動の観測
観測対象 160μm連続波:低温ダストの温度、質量決定
平成10年春季に初フライト
Table 1: 新気球望遠鏡の概要


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